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  3. ことりっぷ10年を振り返る ことりっぷ担当者座談会

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コンパクトなサイズ、おしゃれな装丁、厳選された情報……旅好き女子のためのガイドブックの先駆けとして2008年に誕生した『ことりっぷ』はおかげさまで10周年を迎えました。そこで今回は、ことりっぷに関わる社員を集め、思い出話や今後の展望などを伺いました。

<参加メンバー>左から時計回りに
横手 麻衣子、谷川 慈、内田 麻未、菊本 歩

谷川
まず、コラム読者のみなさんに自己紹介を。私はことりっぷの新規事業を中心に担当しています。ことりっぷというブランドと一緒にイベントや協業をしたいという企業さまとご一緒することが多いです。
菊本
私は2013年から『ことりっぷ』や『ことりっぷマガジン』の書籍編集をしています。
内田
ことりっぷWEB・アプリやSNSなどのデジタル担当です。記事を書くこともありますし、アプリやSNSを通してユーザーさんとやり取りをさせていただくこともあります。
横手
私はいわゆる法人営業です。昭文社の出版物やWEBなどのメディア媒体などを活用して、自治体さまや企業さまのプロモーション・販促・課題解決のお手伝いをさせてもらっています。
谷川
この10年で書籍だけではなくWEB・アプリ、コラボ商品などさまざまな展開をしているので、社内で関わる部署もメンバーも増えました。
内田
みんな部署や席は違うけど、ことりっぷに関わるチームとして毎日のように交流していますよね。
横手
そうですね。案件が一段落したときに、チームメンバーでお疲れさま会もしますし。
菊本
コラボやタイアップ案件は、営業と制作が携わってひとつのものを作り上げるので、普段から密に連携を取っていかないと難しいところもあって。
横手
営業では、お客さまに提案する前段階から課題解決の方法を編集部に相談することもあるので、協力して進められる環境は大事だなと思っています。
菊本
この10年を振り返って……ということですが、実はことりっぷのチームも創刊からメンバーが増えたり減ったり、引き継がれて今に至っています。とはいえ、創刊当初から大切にしていることは変わっていません。誌面づくりでは「働く女性の"等身大の旅"を応援しよう」というコンセプトで20~30代の女性を読者像として想定しています。
谷川
ただ、創刊当時に読者だった方がファンのまま年齢を重ねてくださっているので、年齢層は広がっているかもしれないなぁと思います。実際40代以上の方にも読んでいただいていますし。
菊本
確かにそうですね。創刊当時から旅行のときにはいつも使っています、という声をいただくと嬉しいです。『ことりっぷ』を編集する上では、なるべく時代や流行に左右されないものを取り上げようとしています。女性が見て、素敵、かわいらしいと思うものは時代や年齢を超えて共通するものがあると思うんです。柔らかいテイストのデザインや言葉遣い、掲載物件のセレクト、情報を詰め込みすぎていないところは評価していただいていますね。
内田
だから長く愛していただいているというのはあるかもしれないですね。
横手
『ことりっぷ』を見ているとがんばって観光をしなくてもいいんだな、という気持ちになります。私も入社する前は一読者だったので、分かります(笑)。
谷川
出先でことりっぷを知っているか尋ねると、「知っています」ではなく「大好きです」と答えてもらえることが多くて。それがふんわりしたOLさんから、原宿系のとがった感じの方まで。『ことりっぷ』の読者がどういう人だと一言で括れないのはなんでだろうと常々考えていて。好みやファッションが違うのに、ことりっぷが好きなのはなんでだろうって。
菊本
編集の方針で言うと、旅の提案はするんですけど、押しつけは絶対にしないようにしていて。仕事をされている女性が休日にリフレッシュできそうなおでかけや旅を考えています。みんな忙しいから0から計画は立てられないけど、忙しい時間を縫ってでも旅に出たいという旅好きな方が多いので、自分なりの旅に対するこだわりがあると思うんです。なので、ちょっと余白を作って、メモ欄を設けることで読者の方に好きに書き込みをしてもらい、自分だけの1冊が作れるような誌面づくりを心がけています。ぬり絵のように「枠組みは作ります、あとはご自由に色を付けてください」という風に。だから人それぞれ、ことりっぷのカラーは違うんだろうなと思います。その自由度があるからこそ、多くの方に使っていただけているのではないかなと思います。
谷川
あと、『ことりっぷ』の誌面の中にモデルさんをあまり使っていないということが要因のひとつにあるな、と。旅人目線で、自分が旅をしている気分になれる写真をセレクトしているので、ファッションや趣味に関係なく、いろんな女性の方が自分に合う場所を見つけ出してくれているんじゃないかなと。
菊本
年齢や趣味、性別に限らずことりっぷの世界観に共感する方にはぜひ読んでもらいたいですね。

内田
さきほど年齢層が広がったという話が出たんですけど、それは上だけでなく下にも広がっていて。WEBの話をすると、2013年に「ことりっぷWEB」がオープンし、SNSでの情報発信もはじまりました。さらにアプリがリリースされ、ユーザー同士のコミュニティの場も生まれていて、10代など若いユーザーも多いです。
菊本
ガイドブックとWEBで読者はまったく別と思われそうだけど、世界観が共通しているから両方見てくれている方も多いよね。デザイン的なこともそうだし、写真の雰囲気や紹介する物件のセレクトなどのことりっぷらしさは同じなので。
内田
WEBは、まだ旅にいく場所を決めていない人へのきっかけづくりにもなるメディア。書籍では拾いきれないニューオープンや流行なども、ことりっぷとしてふさわしい情報は発信しています。
横手
WEBやアプリができたことで、通勤などのスキマ時間にも情報を見てもらえるようになりました。日常でことりっぷとの接点を作りたいという思いがあったので、これは成功しているのかなと。
谷川
特にアプリがリリースされて個人投稿ができるようになってから、ユーザーの熱量が一層高まった感じはあります。毎日のように日々のおでかけ情報を投稿してくださる方もいて。
内田
SNSも重要なコンテンツになっています。現在、Facebookは15万、Twitterは54万、Instagramは23万ものフォロワーがいるので、SNSを通じて多くの方に情報を発信することができています。
横手
SNSは特に若い女性の日常生活の一部ですから、アクティブ率も高くて。日々の情報はSNSやWEB・アプリから、そして旅先が決まったらガイドブックも活用してもらえれば嬉しいですね。
菊本
あと、ガイドブックとは別に2014年に創刊したのが雑誌スタイルの季節号『ことりっぷマガジン』。これはガイドブックとWEBの中間にあるようなメディアです。ガイドブックは行き先ごとですが、マガジンは季節ごとのおすすめ旅を紹介するもので、これも旅のきっかけづくりを目指して作っています。どのメディアもことりっぷらしさは大切に、いろいろなおすすめ情報をご紹介しているのでぜひご覧いただきたいです。

横手
女性に人気のブランドということで、一緒に何かやりたいと企業さまや自治体さまからお声がけいただくこともあります。その際にも、ことりっぷのコンセプトはしっかりお伝えして、共感していただいた上で案件を進めることを大事にしています。そうすることで、ことりっぷが大切にしてきた「ユーザーの声をしっかり取り入れる」ことや、「いいものを届けるために徹底してこだわる」という魅力が生きると思うので。
谷川
協業先の担当者さまにもことりっぷが好きだという方は多くいらっしゃって、そういった方にはことりっぷらしさを説明しなくてもうまく汲み取ってもらえるんですが、思い描く世界観にギャップがあることもあるので最初にことりっぷの世界観を伝えるようにしています。
横手
例えば、ことりっぷの読者はアクティブにマリンスポーツをするような方よりかは、海辺の見えるカフェでまったりする時間も大切にしたい方。狙っている層が違うと提案の仕方も変わってくるので、お客様の課題の吸い上げがまずいちばん大事です。自治体さまや企業さまなどさまざまな案件を担当しましたが、印象深いのは現在も発売中のマルサンアイさまの豆乳飲料ですかね。実はことりっぷはカップスープや飴、ポテトチップス、駅弁など食品メーカーさまとコラボさせていただくことも多くて。マルサンアイさまの主要商品である豆乳とことりっぷは、ユーザーにも親和性があると考え、お声がけさせていただきました。
谷川
私や菊本も企画に入っていて、商品コンセプトからマルサンアイさまと一緒に練りました。ことりっぷの読者が飲みたくなるような豆乳飲料ってなんだろうと考え、日常のなかで安らげるような味をイメージしながら企画を固め、パッケージもことりっぷらしくデザインしました。
横手
実際の反応も気になったので、ことりっぷ読者20名に集まっていただいて試飲会も開催したんです。感想をマルサンアイのご担当者さまに直接聞いてもらい、その声を販促資料にも活用できた、いい取り組みとなりました。
菊本
飲食店とのコラボレーションもありましたね。バリ島をコンセプトにしたアクアリウムダイニング「LIME」さまからはことりっぷの編集者とメニューを作りたいというオファーをいただいたのですが、当社からの提案でユーザー参加型にさせてもらい、バリ島に行ったことのあることりっぷ読者を招いてテーブルを囲み、試食会を開催しました。編集者以上に詳しいコメントをくれる方もいて、盛り上がりましたね。読者の方と接するといつも思うんですけど、しっかりしていて、しかも優しくて素敵な方が多いです。
横手
ほかにも、自治体さまの観光プロモーションでは 小冊子制作やWEBタイアップなどと直接ユーザーの意見を聞けるイベントを組み合わせたりして、総合的にお手伝いさせていただいています。 ガイドブックが始まりなので観光プロモーションのお手伝いは得意ですし、旅行グッズや文房具など、企業さまとのコラボレーションでことりっぷというブランドがさまざまに広がっていくのはうれしいですね。

内田
10年の中でここは変わったな、と感じることはありますか?
谷川
ガイドブックはもちろん改訂はしているものの、中身のデザインや見せ方は変わっていません。しいていうなら、表紙のデザインは時代に合わせて少しポップな感じになってきているかなと。
菊本
今まで国内エリアは、着物の柄をモチーフにしていたんですけど、最近はそのエリアの特徴的なモチーフを柄にしています。例えば「淡路島・鳴門」だったら渦潮、私が担当した「箱根」は温泉まんじゅうがモチーフになっています。表紙は一番目につくところでもあるので、時代にマッチしたことりっぷらしさを提案しています。ただ、編集方針や世界観はずっと変わっていないですね。
横手
物件の選定はどう決めているんですか? 選ぶ基準とかあります?
菊本
いろいろあるけど基本的には、女性がひとりで入ることもできるようなところかな。いつもの日常の延長のような過ごし方をしてもらえる落ち着ける場所だったり、定番だけでなくその町の雰囲気や地元の人と関われるスポットだったり。足で稼ぐことは大事にしていて、事前にロケハンもしているし、実際に行ったらリサーチで引っかからなかった路地裏の雑貨屋が素敵で、紹介してみたら反響が大きかった!なんてことも。
内田
WEBやアプリではユーザーさんとのやり取りで新しい発見があるのがおもしろいですね。私、ユーザーさんの投稿をかなり信頼していて。素敵な投稿をSNSで紹介するとそれがすごく「いいね!」数をいただいたりして、投稿したユーザーさんに喜んでいただけることも嬉しいし、そこから実際に取材に行って記事にすることもあります。
菊本
時代の変化という点では、実は中国語繁体字版など翻訳された『ことりっぷ』も。
横手
翻訳版の『ことりっぷ』が現地のカフェで置かれている話をよく聞くんですけど、あのサイズ感やテイストは海外でも受けがいいみたいで。
谷川
特にアジア圏は。私も韓国に行ったときに『ことりっぷ海外版 ソウル』を持っていたら現地の子に「それいいね、見せて!」と話しかけられて嬉しかった!
内田
東京オリンピックもありますし、海外の方にももっと読んでもらいたいですね。
谷川
改めて振り返ると、ひとつの旅行ガイドブックシリーズが10年続いたこともすごいのに、これだけ幅広く展開ができていることにも驚いています。ガイドブックも国内版からはじまって海外版が出てシリーズが増えて。本だけではなくWEBやアプリも生まれて、バッグ、時計、飲食までさまざまな業種とコラボができたり、読者の方とイベントをしたり。こんなにブランドとして広がることってあるんだなぁって。
菊本
これだけ愛してもらえるブランドであることは本当にありがたいです。これだけ展開しても「ことりっぷらしさ」というコンセプトの部分は一貫している。その世界観は大事にしながら、読者の方にどうやったら喜んでもらえるのか?ということをこれからも突き詰めて考えていきたいですね。
谷川
今年は10年の節目ということもあり、直接ユーザーに感謝を伝えられるイベントも計画しています。ユーザーのみなさんと一緒に、もっとことりっぷの世界観を広げられたらと思っています。ぜひ何かの形でみなさんとお会いできたらうれしいです。

ことりっぷ10周年のこと

<撮影協力>
iki ESPRESSO TOKYO
東京都江東区常盤2-2-12
詳しくは⇒https://co-trip.jp/article/58994/

番外編:ことりっぷメンバーのおすすめ旅
横手
GWに栃木県益子町の春の陶器市に行ってきました。お目当ての窯の作品はすごく人気! ことりっぷでも紹介することがありますが、うつわへの注目度も上がっているんだなと思いました。
谷川
週末を利用して台湾に行ってきました。九フンの先にある基隆廟口夜市は穴場のスポット。観光地としてはまだ有名ではないところもリサーチがてら足を運ぶこともあります。
内田
『ことりっぷマガジン』夏号でも特集している京都・正寿院に行ってきました。女子心をくすぐるのに納得。ハートの窓がかわいかったです。
菊本
最近おでかけしたところだと、山梨県のぶどうの丘はおすすめです。100%ぶどうジュースが美味しかったですし、ワインカーヴや景色も最高でした。

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