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コラム

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登山ブームの変遷を見つめて

わたくしども好日山荘はその発祥にさかのぼると一世紀近い歴史がございます。長い歴史のなかで、世の中の登山への関心がひときわ高まったと感じる時代がこれまで何度かありましたが、その熱が最も高かったのは、やはり10年ほど前、中高年の登山ブームが注目を浴びた時期じゃないでしょうか。ここ数年も登山ブームといわれていますが、その頃の状況とは少し様相が違いますね。当時登山を始めた中高年のみなさんは、その後さらにトレーニングを積んで本格化していった方々と、体力的にも登山から遠のいていった方々に二極化した印象があります。それからは相対的には徐々に登山人口が減少しつつあったといえるかもしれません。

その後は富士山ブームというのもありましたね。でも、富士登山をきっかけにビギナーが繰り返し山に登るということは稀でしたから、継続的に登山を楽しむというところまでは定着しなかったように思います。

その点、ここ数年の登山ブームは、若い方や女性を中心に少しずつ愛好家のすそ野を広げながら、継続的に山を楽しもうという意識を高めつつあると思いますね。

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過去の登山のイメージはいまや一転

わたし自身山登りの経験は25年におよびますが、それ以前から、もう40年近いスキーの愛好家です。当時は、また登山のイメージはどちらかといえば「むさくるしい」イメージ(笑)。むしろ、きれいな格好で山に挑むことのほうが批判的な目でみられるような時代でした。それに引き替え、スキーはやっぱりウェアの豊富さやスポーツとしてのイメージそのものがカッコイイものでしたね。当時からわたしたちは、どうやったら登山の愛好家のすそ野を広げられるか、スキーみたいに、いろんな年齢層や女性も楽しめるようにするにはどうしたらよいかを考えていました。そういう意味ではようやく、その頃考えていたような登山スタイルの受容がいま実現されているのかもしれません。ウェアのバリエーションやファッショナブルな方向性という意味では、ここのところ発展が著しいですからね。ちなみに、話題になった「山スカ(編集部注:機能性と普段着ファッションのようなデザイン性で注目を集めた山あるき用のスカート)」は、今年から少しブームが落ち着いてきました。去年山スカを購入したビギナーのみなさんが、今年はショートパンツなどを購入されているからです。ビギナーの方々も、いわば徐々にこなれてきた印象がありますね。登山が継続的に定着してきている、という証であれば嬉しいです。

まずは、ウェア、クツ、ザック、雨具。もちろん地図も。

好日山荘銀座店ではお客様の7割が女性です。少し前までは30代のお客様が中心でしたが、ここ最近は20代のお客様も沢山いらしていただいています。わたしたちの店舗の特徴は、みなさまお買い物の際に必ずアドバイスを求めていらっしゃること。9割以上のお客様は、購入の際に専門的なアドバイスを求めて直接スタッフにご相談をされますね。ビギナーのお客様であれば、まずはウェア、クツ、ザック、雨具、そしてヘッドランプと地図。これは必須でしょう。道迷いの原因は少なからず、暗くなって現在位置を見失ったり、そもそも地図を持っていなかったりということも多いので、比較的忘れがちな登山地図もしっかりお持ちになっていただきたいですね。わたしたちスタッフもお客様へのアドバイスには真剣です。登山の装備はそのまま安全に関わることなので、責任をもってお薦めすることが大事と考えています。特にクツや岩のぼりツールについては、より一層慎重にお選びしています。また、逆に、そのスタッフが分からない場合などは、安易に中途半端なアドバイスをしないよう気を配っています。つまり、それくらい登山の準備において装備とツール選びは重要なことだと考えているんです。

意外と知られていない「山と高原地図」の毎年更新

登山家にとって、もはや「定番」感のある「山と高原地図」ですが、これは実は毎年情報を更新しているんですよね。ただ、意外とその事実を知らないユーザーも多いのではないでしょうか。毎年更新しているのは昭文社の「山と高原地図」だけですからやはり信頼感がありますね。また「山と高原地図」は、エントリーユーザーから1/25,000の白地図を使いこなすベテランユーザーにまで幅広く活用されているもの特徴です。等高線がグラデーションで表現されていて見やすいですからデザイン的にも楽しめますね。コースタイムが掲載されているなど実用面でももちろん優れていると思います。好日山荘ではさらにユーザーの経験に応じてコースタイムの目安をアドバイスしています。ビギナーであればもう少し長めに見積もった方がいいですよなど、そのあたりはわたしたちも長年の「山と高原地図」のユーザーの一人ですから、実感をもってアドバイスができますね。防水加工や折りたたみを繰り返しても破れにくい素材を採用して、登山グッズとしての機能性、耐久性もしっかり追求されていると感じます。

安全で愉しい登山をずっとサポート

昭文社も最近では「はじめる山あるき」などビギナーに特化した山地図をあらたにリリースされたとお聞きしていますが、わたしたちとしても、ユーザーのすそ野がますます広がることは大歓迎です。雑誌や「はじめる山あるき」などをお持ちになって店舗にいらっしゃるお客様も多いですし、メディアとメーカー、専門店まで業界全体でもっと登山を盛り上げていきたいですね。わたしたち好日山荘はこれからも、みなさんにさらに継続的に山登りを愉しんでいただくために、安全で快適な山登りのサポートに取り組みたいと思います。健康、自然回帰、ライフスタイルの追求など山の愉しみは多様です。さらに昨今ではそれにプラスして若い人はファッション性という側面がある。新しい愛好家のみなさんに、もっと色んな愉しみ方を積極的にご紹介していくことで、継続的に登山人口が増えていけば、登山愛好家の一人としても嬉しいです。

おすすめの夏山をお聞きしました

今年の夏も暑そうです。特にビギナーのみなさんは涼しいところが良いですよね。もし登山をはじめたばかりというお客様だとすると、木曽駒ヶ岳あたりはお薦めです。2000M位まではロープウェーでいけますし、千畳敷カールの高山植物が美しい。そこから稜線までは2時間くらいあれば登ることができますので、女性でも無理のない山登りが楽しめるのではないでしょうか。

それから、アクセスのしやすさという点では雲取山もお薦めです。東京と埼玉の県境にありますが、特に小屋に宿泊すると東京の夜景が一望できてとても綺麗です。天候によっては新宿の街灯りも見えるくらいですよ。

あとはやっぱり尾瀬ですね。尾瀬は好日山荘でもお薦めの夏山として店頭で積極的にご紹介していますから、もし尾瀬にご興味があればぜひ店頭でスタッフにお気軽にお声がけください。

 

■株式会社好日山荘:
1924年の創業以来、日本で最も長く登山愛好家の支持を受ける登山用品・アウトドア用品の専門店。2011年7月現在、新潟から鹿児島まで40店舗が展開されています。

好日山荘 銀座店
〒104-0061
東京都中央区銀座5-2-1 モザイク銀座阪急4F
営業時間 10:30~21:00
TEL 03-6228-5018 FAX 03-6228-5018
好日山荘ホームページ
http://www.kojitusanso.jp/