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 株式会社昭文社は、地球観測用人工衛星の打ち上げ・運用ソリューションを提供する米国企業「LOFT ORBITAL SOLUTIONS INC.(以下LO社)」へのシードラウンドにおける出資を行いましたので、お知らせいたします。なお、今回の出資は、国内では当社の他に株式会社マーキュリアインベストメント、一般財団法人リモート・センシング技術センターが参加しています。

【出資の経緯】
 昨今、防衛・安全保障や自然災害・環境汚染への対応、気象予測など、国内外の様々な領域において、より高度な情報収集、分析が求められており、とりわけ人工衛星を用いたリモートセンシング(地球観測)の需要は非常に大きいものとなっています。このような中、多額の打ち上げコストを必要とする従来型の政府主導による大型衛星だけではなく、より低コストで打ち上げ・運用が出来る超小型衛星が出現するなど、人工衛星をとりまく環境も大きく変わりつつあります。

 今回の出資先であるLO社は、これまで利用者側で準備する必要があった打上機や衛星バスなどの手配から、打ち上げ後の運用までを一元受託し、かつ、1機の衛星に対して複数のセンサーを搭載するという新しい形の衛星運用ビジネスを展開していく予定です。また同時に、標準化・大量生産の衛星を採用することで衛星運用コストの低価格化も実現します。

 これによって利用者側は、これまで大きな負担となっていた衛星運用部分の負荷が大幅に軽減されるため、リスクや資金面が課題となっていた民間企業の参入が加速し、地球観測データのより広範な利活用が進むものと考えています。

 また、LO社の事業は、当社の保有する地図情報との関連性も強く、例えば、衛星から取得した情報を地図上に重ね合わせることで、分析結果を視覚的により分かりやすく把握することが可能となります。
 今後、衛星による地球観測が進んでいくことで、地図情報の担う役割も一層大きくなっていくものと考えています。

 上記のように、宇宙開発分野において世界をリードする米国の中でも、先進的な衛星関連事業を行うLO社は、将来的にも大きく成長が期待出来る企業であり、かつ当社事業とのシナジー効果も見込めると判断したため、今回、出資することといたしました。

【LO社の概要】
・社名:LOFT ORBITAL SOLUTIONS INC.
・CEO:Antoine de Chassy
・本社:25 Taylor Street, Suite 416 San Francisco, CA 94102
・URL:http://www.loftorbital.com

 当社では今回の出資を契機とし、日本国内における衛星の利活用を促進させることで、従来から取り組んでいる地図を活用したソリューションにさらなる付加価値を加え、安心・安全な社会に貢献できる企業を目指してまいります。