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  3. 外国人旅行者に直撃インタビュー!ニッポンの地図、ここがヘン!?

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団体ツアーではなく、自分たちの好きな場所・興味がある場所を探したい・巡りたい…そんな風に感じている外国人旅行者にとって、アナログの地図はまだまだ大切な旅行ツールです。でも、外国人旅行者からの「日本の地図は外国人にはわかりづらい!」という声があるって知ってましたか?今回は実際に日本を観光中の外国人旅行者に直撃!日本の地図への思いを聞いてみました!
 

訪日観光客は2015年で約2000万人、2016年は10月までで既に2000万人を超えています!2020年の東京オリンピック開催決定が大きなインパクトとなり、日本を旅行先に選ぶ人が増えていることや、リピーター・個人旅行者(FIT)の増加がその要因だと言われています。
団体ツアーではなく、自分たちの好きな場所・興味がある場所を探したい・巡りたい…そんな風に感じている外国人旅行者にとって、アナログの地図はまだまだ大切な旅行ツールです。
その一方で、外国人旅行者からの「日本の地図は外国人にはわかりづらい!」という声も挙がっています。それを受け、国土交通省・国土地理院からも問題提起・改善提案が行われているってこと、ご存知でしたか?

 

 
 外国人が旅しやすいように…と作られているはずの多言語地図。でも、実は外国人目線で見ると「ヘン」なところがたくさんあるのかもしれません。そこで今回は、日本に滞在していた外国人観光客の皆さんに直撃取材!「ニッポンの地図、ここがヘン!」を聞いてみました。
 

日本に観光に来ていた外国人旅行者のみなさんに、「日本の地図のヘンだと感じる所は?」と聞いてみました!

「建物や施設の情報が多すぎるよ!」


 
最初にお話を聞いたのは、もう1ヶ月近くにわたって日本を旅して回っているというフランス人のGuillaumeさん。
「フランスから来て、東京、西日本を色々と回ってきたんだ。大阪、広島、宮島、山口、福岡、別府…どこもいい感じだったよ。日本製の地図は…とにかく情報が多いよね。観光マップと書いてある地図でも、ツーリストには不要じゃないかな?と思うようなところまで細かく書いてあるから、便利なときもあるけど見づらくも感じる」
 
 
「旅行のときは、ガイドブックについている地図か、目的地を決めてスマートフォンのナビアプリを使うことが多いね。ただ、ガイドブックはかさばるから、宿の周辺を歩くときは地図は持ち歩かないよ。もっとコンパクトで、情報もまとまっているものなら持ち歩いてもいいかもしれないけど…」



「目印になるような場所の情報をどうしてもっと大きく表示しないの?」


 
日本には何度も来ているというマレーシアの陳昇龍さんは、日本の地図はちょっとわかりにくいと感じるそう。
「目印になるようなもの、例えば渋谷のハチ公像はすごく有名だし待ち合わせに使いやすいよね。でも、前に使っていた日本製の地図にはあまり大きく載っていなくて、見つけるのに苦労したよ。たしかに小さい像だけど、マレーシアの地図なら絶対もっと大きく載せていると思うね(笑)。駅やホテルで配布されている地図を使うこともあるけど、精度はまちまちだと感じる。狭い範囲なら、絵地図みたいに看板や目印の絵が書いてあると使いやすいんだけど」
 

 
「日本の地図にはストリートやアベニューが載っていないので、移動の時に目印になるのは建造物や看板。ホテルやデパートなど、待ち合わせ場所や目立つものはしっかり表示して欲しいな」



「日本の鉄道網はもっと見やすい一覧表にするべきよ!」


 
「鉄道の情報はすごく大切!」と教えてくれたのはフィンランドからやってきていたRIITAさん(写真右)。
「旅行のときは紙の地図を使うわ。Wi-fiがなくても安心だもの。駅やホテルで配っているものを見ることが多いけど、コンパクトなものだと表示がすごく小さいし、大きい冊子だとかさばるし、ちょっと不便ね。でも、日本の鉄道は複雑だから一覧化されているものを持ち歩かないと不安だわ」
 

 

「ほら、この小さな地図では細かすぎるでしょ?こっちは大きな図で見やすいのはいいんだけど、お店の情報などが載っている冊子だから、鞄に入れておくには重いのよ。ちょうどいいサイズで、読みやすいものがあればいいのにと思うわ」



「地図記号が国際的なものと違うのはどうして?」

 
地図記号について話してくれたのはこちらもマレーシアから来ていた陳奕龍さん。陳昇龍さんの弟さんで、マレーシアではコーヒーショップを営んでいるんだとか。
「日本は初めてだけど、兄が日本に詳しいからいろいろ案内してもらおうと思っているんだ。あまり下調べをしてこなかったけど、楽しみたいと思ってるよ」
 

 

「日本の地図を見ていると、見たことのないマークが多いと感じたよ。路上にある地図の看板を見たけど、どんな意味かわからないものがあった。ガイドブックの地図と統一されていないのかな?そうそう、この左下のTみたいなマーク(〒)。これって郵便局って意味なの?全然わからなかったよ。それに、『H』は普通病院(Hospital)だと思ってしまうよね」
今はそれぞれ手紙のマーク、ベッドのマークに変わっていることを伝えると、「これならわかるよ!こっちのほうが絶対にいい」とのこと。


「建物や地名を簡体字で書くのはなぜ?実際の表示と違ったらわからないわ」

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「日本旅行は4度目よ。紙の地図もアプリも使うわ。ガイドブックはあまり見ないけど、日本に来る前に『食べログ』でお店を探しておいたの。上海ではアプリのダウンロードができないから、日本に来てからwi-fiで乗換案内と、食べログと、tenki.jpのアプリをダウンロードしたわ」
と話すのは上海から来ていたTanyaさん(写真右)。

 

「日本で中国人向けに用意されている地図の中には地図中の名称が簡体字で書かれているものもあるけど、日本では表示に繁体字を使っているわよね。建物名とか看板に書いてある文字は英語か繁体字で表示されているんだから、簡体字で書かれていてもわからないわ。ひょっとして違う場所かもしれない、と思ってしまうの。私たちは漢字ならだいたいわかるから、書いてある内容と実際の表示が一致している方がいいと思うわね」

今回インタビューした方々が口をそろえるのは「私たち観光旅行者向けのちょうどいい地図がなかなかない」ということ。そんな声に応えようと、2016年に昭文社が発売したのが訪日外国人観光客向け英語版地図『Tourist Map』シリーズです。

今回はその東京版である『TOKYO 東京 Tourist Map』をみなさんに見ていただきました!さて、気になる反応は…?

折りたたむと10cm×20cmとコンパクトになるので携帯に便利

 

「これが新しい地図?しっかりした紙なのが日本っぽいね!」

「ペラペラじゃなくてしっかりした紙なのはいいね、ポケットに入れても破れにくそうだ。これは…空港からのアクセスに、用語集?こういうちょっとした情報があるのは日本の地図って感じがするよ。この地図だと、情報が整理されていていいね」

GuillauneさんのGOODだと思ったポイント

「特に、この空港からのアクセスがまとまっているのが気に入ったよ。コンパクトだし、これなら持ち歩いてもいいかなと思う」

 

「写真があるのはいいね。これなら歌舞伎町にもたどり着けそうだ!」

「ああ、写真でランドマークを入れているんだね。これは便利だと思う。新宿の歌舞伎町の入り口は前に来たときは見つけられなかったんだよ。こういう入り口を探せばよかったのか」

陳昇龍さんのGOODだと思ったポイント

「目印が写真で可視化されているのはとてもいいね。カラフルだけど、見やすい地図になっていると思う。英語圏だけではなく、アジア、ヨーロッパ、イスラム…日本を訪れる人は様々だから、どんな言語・文化の人にもわかる表示が大切だよね」

 

「路線図は…これならちょうど良さそうだわ」

「これが新しい地図なの?路線図は…これね。カラフルできれいだわ。どこでどう乗り換えればいいのかもわかりやすいと思うわよ。軽いし、必要な部分だけさっと見られるように折りたたんで、バッグに入れておけるのが嬉しいわね」

RIITAさんのGOODだと思ったポイント

「私の持っている地図は大きいし、こっちは小さすぎると思っていたの。このくらいのサイズの地図はちょうどいいわね。次は京都に行きたいと思ってたから、これの京都版はぜひ使いたいと思うわ!」

 

「エリア分けが見やすくていいね、スマートフォンと併用できそうだ」

「東京全体の地図の他に、エリアごとの詳細があるんだね。ホテル、コンビニ、郵便局…うん、わかりやすいと思う。行きたい場所やルートの情報をスマートフォンで調べてこの地図にマークしておけば、街中ではこの地図を見るだけで十分そうだね」

陳奕龍さんのGOODだと思ったポイント

「新しい地図記号のほうが断然わかりやすいね!これからはこっちに統一されるといいな。特にホテルは目印にしやすいから、わかりやすく書かれているのはすごくいいね」

 

「英語地図だけじゃなく、漢字の表示もあるのがいいわね!」

「これ、どこに売ってるの?ホテルのフロントや駅にあると便利そうね…。エリアごとの範囲はコンパクトだけど、スマートフォンも使うからこれくらいの情報があれば十分だと感じるわ。値段は上海で売ってる市街地図より高いけど、使ってみてもいいと思う」

TanyaさんのGOODだと思ったポイント

「英語だけじゃなくて、漢字でも表示があるところがいいと思うわ。看板や表示と見比べられるもの。フリーで配っているものより使いやすそうだし、観光向けに調整されているのね。日本には、訪日外国人向けの地図やアプリもあるってことが、上海でももっと知られるといいわね」

 


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日本の地図は他国に比べて情報量が圧倒的に多いため、昭文社の地図は観光に特化するように調整する必要があります。調整に必要なのはとにかく「外国人目線」。
自分が外国人だったら、初めての国を歩くときに、どんな情報を必要とするだろう?というところから始まり、空港からホテルに行く、ホテルから観光にでかける、観光地を巡る…旅行中のいろいろなシーンを想定して、何を目標にして歩く?どこを待ち合わせ場所にする?など、まっさらな「外国人目線」で日本の街を見直して地図を作り上げていくことで、外国人観光客にとって使いやすい、便利な地図を実現することができるのです。

 

担当地図編集者にも聞いてみました!

外国人の方は日本人より実用重視なのかもしれないと感じています。 日本人が地図を選ぶ際には、「なんかたくさん載っているから、詳しそうだから」と色々と使えそうというイメージで選んでいる印象がありますが、一方で外国人の方は、特に旅行に来ている方は、主たる目的(観光)がはっきりしているので、情報量が多すぎると感じるのかもしれません。

Tourist Mapでは基本的には英語圏の人向けで、行きそうな場所を詳細図の掲載場所にしています。今回は観光という面を重視して、場所のイメージが湧くような写真も掲載しました。

日本の地図ですので、基本テイストは「和」のイメージを持たせています。線・面の細かさや美しさは、ほかの国に比べれば独特なのではないでしょうか?細かいことが好きな日本人らしさが表れていると言えば、そうかもしれませんね。

 

また、昭文社の海外出身スタッフチームのメンバーが、ぞれぞれの出身国の文化や習慣、観光に対するリアルな意見で多言語地図の改善に協力しています。


<海外出身スタッフチームはこんな感想を持ちました!>

ウォンギットルンルアン マッタニィ
タイ・バンコク出身 2010年から日本在住
英語版の地図を見ると、同じものを指しているのに表現がバラバラなのは気になります。タイ語や韓国語の場合はいろんな書き方があるので。精査しなくてはいけませんね。
レイチェル アン ラガーリ
米国・コネチカット州出身 2012年から日本在住
東京はJRや地下鉄など路線がとても多いので、わかりやすさが大切。駅名だけでなく、観光名所の場所もわかるような路線図があるといいなと思います。
金 政娟
韓国・ソウル出身 2009年から日本在住
観光客にとって、やっぱりお買い物は楽しみの一つ。有名店や有名ドラッグストア、東急ハンズなどお店のロゴが入っているものがあるといいなと思います。お買い物に特化した地図も企画したいですね。
曾 依麒
台湾・台北出身 2011年から日本在住
観光用なので、掲載する情報は観光客向けに整理されているといいと思います。建物以外にも、メイン通り、有名な待ち合わせ場所も大事な情報なので、しっかり載っているととても助かります!

張 迪
中国・北京出身 2006年から日本在住
中国人は実用重視。デザインが可愛いのも大事ですが、安全にかかわるところ、病院、警察、避難所、交通機関などがわかりやすい地図がいいですね。



<海外出身スタッフチームによる改善アイディアの成果はアプリにも!>

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昭文社の訪日外国人観光客向け無料観光アプリ「DiGJAPAN!」でも、海外出身スタッフからの意見や要望を随時反映して、改善を重ねています。
地図の見やすさだけでなく、観光スポットをリストと地図で同時に表示・確認できるUIなど、使い勝手にもこだわっています。

 

今回インタビューした方々も「DiGJAPAN!」アプリ、気に入ってくれました!
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DiGJAPAN!アプリダウンロードはこちら


 

外国語の地図づくりで重要な事は、単に地図に記載されている内容を正しく翻訳するということだけではありません。
例えば、日本語とアルファベットでは1つのものを表すのに、文字数が違い過ぎてしまうため、日本語版の地図の情報全てを外国語版の地図に収めることはできません。そこで、建物の名前・通りの名前などの表記文字や色をシンプルにして、必要な情報を読み取りやすくするなど、情報量やデザインまで工夫する必要があります。
これからもっともっと増加するであろう訪日観光客の方々に、日本を快適に旅してほしい。昭文社がそんな思いを込めた作った外国語地図。見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。

 

今回ご紹介した地図はこちら!

TOKYO 東京 Tourist Map KYOTO 京都 Tourist Map

 

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