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コラム

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客室に鍵がない!? いまどき「ない」からいいんです!どこに行こうか、どこがいいのか。温泉選びにあれこれ迷うアナタには「ない」を探しに行く温泉旅行を…なんて。屈指の温泉通、まっぷる温泉博士が「MY温泉」を見つけるヒントを熱く、深く、語ります!

遠い!何もない!だからこそ秘湯なんです。
まるで「もののけ姫」の世界??神秘のぬくもりに身を浸す。
時代劇の世界へトリップ!?伝統作法が見事な宿。
最愛の「MY温泉」がきっと見つかる最新版!

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コラムの最後に、温泉選びの定番『まっぷる温泉&やど』の読者限定プレゼントのご案内があります!

遠い!何もない!だからこそ秘湯なんです。

温泉に惹かれるポイントは人それぞれでしょうが、日常では味わえない解放感というのはひとつありますよね。となれば、好んで向かうのは大自然に抱かれた山奥の秘湯。これまで全国あちこちの秘境温泉を訪れましたが、よく足を運んだ秘湯といえば、栃木県・日光国立公園の雄大な山々に抱かれた奥深い谷間にある奥鬼怒温泉郷、なかでも最も山奥にある日光澤温泉です。子供のころから山が好きで、温泉といえば山奥に限るという感じでした。30年以上も昔になりますが、足しげく通った学生時分、奥鬼怒温泉郷へはふもとのバス終点から渓流沿いの山道を約2時間かけて歩いて行くしかありませんでした。現在は、日光澤温泉の手前にある加仁湯・八丁ノ湯は送迎を行っていますが、日光澤温泉には便利な送迎などはありません。あい変わらず、ふもとの駐車場から約2時間歩くしかないのですが、その先に、まさに自然との一体感を体感できる感動の秘湯体験が待っているわけです。また、宿なら快適な設備やアメニティは当たり前という昨今ですが、今でも日光澤の宿は昔と変わらない素朴な山小屋の趣そのまま。テレビもなければ、客室に鍵すらない。昔と変わったことといえば電話が通じるようになったことぐらい(笑)。つねに変化・進化が求められる時代に、こういう“変わらなさ”には癒されますね。

まるで「もののけ姫」の世界??神秘の湯のぬくもりに身を浸す。

最近、古き良き時代の日本を彷彿させる田舎風情の宿がひとつのトレンドになっています。囲炉裏端の食事、地元産の米や野菜を使った郷土料理、素朴な雰囲気など、ナチュラルな癒やし感が都会の人にはたまらない魅力なのでしょう。そんな風情を堪能できるイチオシ温泉宿が、大分県・九重町にある壁湯温泉旅館福元屋。特にこの宿で注目したいのは、谷底の崖に穴が開いた半洞窟に湧く温泉をそのまま露天風呂にした、まさに文字通りの「天然洞窟温泉」です。自然に湧き出す温泉を石組で堰き止めて川と仕切ってあるだけ、底には大きな自然石がゴロゴロしているワイルドな湯船。そして驚くべきは、毎分1200リットル以上もの源泉がその場で湧き出ているのに湯船は漣ひとつ立たない静けさで、その温泉がどこから湧き出ているのか見当がつかないこと。湯船からは、まるで滝のように大量の湯が川に流れ落ちているというのに…。崖下のえぐれた穴の奥まで湯の中を潜水して湧出口を探し回ってみましたが、結局わからずじまいでした(苦笑)。その穴の奥から湧き出ているという話ですが、おそらく湯船の全体からこんこんと湧き出しているのでしょう。空気が澄み切った早朝の洞窟風呂はまた格別で、木々の隙間から差し込む光に湯船はきらめき、周囲は神々しく幻想的な雰囲気に包まれ、まるで「もののけ姫」の世界にいるような気分になれます。このように神秘的な大自然のぬくもりに身を浸すと、不思議と心身にパワーも湧いてきますね。

時代劇の世界へトリップ!?伝統作法が見事な宿。

山の宿の人情味溢れる素朴なもてなしも素敵ですが、由緒ある温泉街にある老舗宿の伝統に裏付けられたもてなしというのは、格別素晴らしいもの。とくに印象深かったのは、日本三美人の湯として知られる和歌山県・龍神温泉の上御殿です。ここは江戸時代、当時の紀州藩主・徳川頼宣公が建てた「お殿様の御宿」で、往時の趣を残す風格漂う建物の佇まいもさることながら、玄関で女将がぴしっと正座で三つ指ついて客人を迎える作法、凛とした居ずまいや所作が、かつての日本社会の美風をそのまま伝えているようで感動しました。また、幕末の志士・桂小五郎の隠れ宿として知られる兵庫県・城崎温泉つたや旅館も日本文化の伝統を肌身に感じさせてくれる歴史の宿です。ご主人が客室まで挨拶に来られた際の話ですが、「失礼いたします」とふすまを開けた瞬間、なんと!ご主人は床に頭をすりつけるほど低い姿勢なんです。そしてこちらが座った姿勢でいるのを確認したのち、頭の位置が高くならない態勢を保ったまま擦り膝で近づき、少し離れた場所に座られました。「決して客人に失礼をしないように」「客人がたとえ寝転んでいても客人より頭が高くならないように」という徹底した接客姿勢にはさすがに恐れいりましたね(笑)。現代のマニュアル的な接客サービスでは真似のできない「おもてなしの真髄」を見た思いです。そんな現代では忘れ去られてしまった日本の古き良き伝統に会えるのも、温泉宿ならではです。

最愛の「MY温泉」がきっと見つかる最新版!

人里離れた山峡に佇む昔ながらの宿、ホンモノの自然に五感で癒される宿、日本の心を伝統に受け継ぐ宿・・・と、愛する温泉宿について語ってきましたが、だからといって、その良さを「押しつける」つもりはありません。何に癒されるか、何が心の琴線に触れるか、何度も行きたくなる温泉宿がどんな宿かは、人それぞれ。海が好きな人は海辺の温泉が好みでしょうし、グルメ好きな方なら山海の幸たっぷりの豪華料理が堪能できる宿を喜ばれるでしょう。それぞれの好みに合う「MY温泉宿」を見つけてほしい、そのため役に立つ情報をご提供するというのが、『まっぷる温泉&やど』シリーズが創刊以来大切にしてきたコンセプトです。あくまでも温泉宿を選ぶのに必要な客観的データを提供することで、読者の方々に自由に選んでいただきたい、読者の方々が宿を選ぶ際に「本当に」お役に立ちたい…というのが創刊以来変わらないスタンスです。そして今年も、秋冬の温泉シーズンに先駆け、全国各地の温泉宿を取材し集めたデータ満載の「まっぷる温泉シリーズ」最新版が発売されました。世の中全体が本来あるべき生き方、暮らし、価値感をあらためて見つめ直そうという今の時代、心身ともに「本来の自分」を取り戻す癒やしの時が過ごせる温泉宿は、わたしたち日本人の「心のよりどころ」といえるかもしれません。


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